歯の矯正って大人でもできるの？

数十年前、歯科矯正というと子供のうちに行うものという意識が一般的であったかと思います。小学校などで、誰しもが一人は見たことがあるのではないでしょうか。または自信が矯正の経験があるという人もいるはずです。歯の生え方がおかしいことでかみ合わせがずれ、あごの発達を妨げたり虫歯になりやすかったりと弊害が多く、骨や歯自体がまだ発展途上かつやわらかい子供のうちに矯正をすることが普通だったのです。しかし、現代では医療技術も進んできているため、大人になってからの歯科矯正がしやすい環境になっています。具体的には、歯科矯正の際に歯に装着する矯正器具の進化と変化が大きいでしょう。大人になることで歯の位置やかみ合わせがある程度固まってきてしまうため、子供の時に矯正を行うよりも長い期間、矯正器具をつけて過ごさなければなりません。矯正器具というと、１０～２０年前の私たちが子供のころはかなり大掛かりなもので、歯自体にステンレスなどの金属でできたワイヤーを嵌め込み、あごや頭などからヘッドギアのようなものまでつけて固定していました。子供心にもいたそうでしたし、外見上の違和感はかなり大きいものです。子供ならば矯正中でも半年～１年程度の違和感で済みますが、大人ともなると仕事との兼ね合いもあり、あまり長い期間そういった器具を装着したままというのはあまり認められないでしょう。そこで、今主流となっているのが透明なワイヤーによる固定です。ワイヤー自体の強さや形状記憶の効果も高まっており、頭や顎などからの固定も必要なく、さらに希望することにより歯の裏側から固定するということも可能になったため、外見上からは矯正していることがほとんどわからないレベルにまで技術は向上しているのです。